内側上顆裂離骨折と野球肘
野球肘は、投球や投げる動作をする際(特に加速期)に肘の内側には過度な外反ストレスが、外側には圧迫力がかかり、ボールリリース時には前腕屈筋群の収縮で肘の内側に牽引力がかかることで起こる一般的な障害です。内側上顆裂離骨折は、このような過度の外反ストレスと前腕屈筋群の収縮によって内側上顆が剥離した状態を指します。これは野球などのスポーツでよく見られ、投手や投球を行うプレーヤーに特に影響を与えます。
診断
内側上顆の診断は主に整形外科でのレントゲン検査ですが当院ではエコー検査を行っています。
当院でエコー検査をした症例です。
投球時に肩が痛くなり来院され、症状軽快したため投球開始したが、肘に違和感が出現。内側に圧痛はないものの、以前にも肘が痛く整形外科でレントゲン検査をし、その時には骨の異常は確認されず。そのあとにも肘が痛いことがあったとの症例でしたが、エコー検査では裂離骨折疑いの所見を呈していました。
内側上顆裂離骨折の症状
- 投球時痛: 特に投球時や投げる動作時に強い痛みが現れることがあります。
- 圧痛:内側上顆に押した痛みがでます。炎症を起こしたり、組織が修復しているときには圧痛が出ます。
- 腫れ: 内側上顆周囲の腫れや軟部組織の腫れが見られることがあります。
- 可動域制限: 肘の曲げ伸ばしが制限されていることが多くみられます。
内側上顆裂離骨折の発症リスク
- 投げすぎ
- 負担のかかる投球フォーム
- フィジカル(身体能力)の低下・未発達
主にこれらが肘に負担をかけやすい原因となります。
内側上顆裂離骨折の治療法
内側上顆の裂離骨折が診断された場合まずは安静にし、肘に負担をかけないようにします。投球や過度の活動を避けることが重要です。投球禁止は3週間から6週間と言われています。投球禁止の間にフィジカルチェックを行い、正しい投球フォームを行いやすい身体にすると共に、投球動作も確認することをおすすめします。
炎症が治まって押しても痛くなくなり、レントゲンで骨融合が確認されても、投げ方や負担が変わってなければ再受傷することはとても多いです。肘に痛みが出た時点で、投球数、投球フォーム、フィジカル(身体能力)の再確認は必要になります。
内側上顆裂離骨折は、放置すると慢性化し、肘の機能を損なう可能性があります。そのため、早期の治療と適切なリハビリテーションが重要です。とくに少年野球での発症が多い症状で、悪化させると今後の野球人生や日常生活動作に大きく影響してきますので、肘に違和感を感じたら早めに拝島メディカル接骨院へご相談ください🤗
拝島メディカル接骨院
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2024.02.16
野球肘
野球肘 投球動作の繰り返しによっておこる障害であり、小学生~中学生に多く、ピーク年齢は11歳12歳。 投げすぎ、投球フォームの問題、筋力不足、柔軟性(可動域)の問題など様々な問題が重なって発症する。 少年野球での発生率は20%、野球経験者の50%はなんらかの肘の痛みを経験すると言われて...