今回は母指の捻挫。特に尺側側副靭帯の損傷時に有効なテーピングについてご紹介します。
橈側と尺側
前腕の小指側の骨を尺骨と言い、親指側の骨を橈骨と言います。
そのため親指の靭帯では人差し指側(尺骨に近い側)を尺側といい、反対側を橈側と表現します。
母指尺側側副靭帯
尺側側副靭帯は母指の人差し指側(尺側)の靭帯のことをいい、 スポーツなどで母指が引っかかり、強くひねられた際に損傷します。
この靭帯が損傷すると、【つまむ】【握る】などの母指で重要な動きの内転させる動きの時に負担がかかってしまい、軽度の捻挫でもことある動作で痛みが出てしまいます。
治療
断裂・部分断裂
基本的に不安定性の少ないものは保存療法で3~6週間のスプリント装具等の固定が必要。
stener leision(断裂した尺側側副靭帯が母趾内転筋の上で引っかかってしまう状態) があれば手術の絶対適応となる。
軽度
靭帯の緩みもなく損傷の程度は微小損傷や伸ばした程度の状態は、靭帯に負荷がかからない様、包帯固定やテーピングが日常生活に負担が少ない。
軽度の母指尺側側副靭帯捻挫に対するテーピング
母指の動きで外転を完全に止めるには、母指を内転位で止めなければならないが、母指内転位では、親指がほぼ使えません。
日常生活はおろか、手を使うスポーツでは致命的です💀✖
そこで母指の外転は可能にしながらも、尺側側副靭帯の負担は軽減させるテーピングをご紹介します✨
⚠注意⚠
不安定性の強い場合は、テーピングの種類や少しの走行の変化で固定力が変わってしまうため、専門家と相談して行ってください。
母趾外転制限テーピング(動画)
テーピングの種類
使用しているテーピングはシグマックスのベネファクト5cmを縦半分に切り(2.5㎝)使用しています。
キネシオテープのように伸縮するテープですが、生地が厚く、粘着面のウェーブ加工がないため強力にくっつきます。私は関節の動きを確実に止めたいときにこのテープを使っています。
粘着面のウェーブ加工があるものは比較的固定力は弱く、関節を止めることができないので、今回の外転制限テーピングには向きません。
代用としてM3のマルチポアスポーツ レギュラーもウェーブ加工なく、生地も厚めで固定力があります。当院では練習用に使っていますが、しっかりと動きを止めてくれます。
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